2007年4月12日木曜日

バトンテクニック(02) - 1拍子から2拍子へ

前回は棒の正しい持ち方と振り下ろし方であったが、マスターできたであろうか。
体を揺らさずに腕から先だけを動かして、棒の先が自分の思い通りの軌跡を描けるようになれば、マスターである。

この1拍子の動作は非常に重要である。オーケストラの奏者にとって一番指揮をアテにするのは小節のアタマであるため、指揮者はこの拍を大きく、見やすく振ってあげる必要がある。この1拍子の振り方は、2拍子であろうと3拍子であろうと・・・7拍子であろうとも同じである。どのような拍子でも、第1拍目がその小節で最強の拍だからである。

ある意味、これ以外の拍は振らなくてもオーケストラの奏者はほとんど文句を言わないだろう(なぜなら、あまりアテにしていないから)。しかし、この拍の振り方で手を抜くと、とたんにオーケストラのメンバーから「ちゃんと振ってくれよ」という冷たい視線を浴びることになるだろう。特に長い休みを必死に勘定しているメンバーにとっては、ここで手を抜かれると泣きそうになることがある。

さて、だからといって2拍子以上の指揮法が無用なわけではない。あまりアテにしていないとはいっても、ちゃんと振ってもらえれば安心できるし、もちろん場面によっては必要なことも多い。

<2拍子>
1拍子を振り切って打点をたたき終えたその棒は、打点から数十センチほど上の位置に来るということは、前回も述べた。第2拍目は、この位置からまた振り下ろして、第1拍目の軌跡よりもわずかに内側を通るようにして第1拍目の振り始めの位置に戻る軌跡を描く。第2拍目の打点は、第1拍目の打点の位置よりもわずかに上側を叩くようにする。全体として、2拍目の振りの大きさ、あるいはエネルギーは、第1拍目のそれと比べて2分の1から3分の2程度となる。どの程度かということはあまり重要ではないが、2拍目の方が必ず振りが小さく、エネルギーが弱いということが重要である。なぜなら、2拍子は "強、弱" だからである。今後勉強していくどのような拍子でも、その拍子の強拍、弱拍の相対関係と一致した振りの大きさ、強さを守る必要がある。

2拍子を少し練習してみよう。私は吹奏楽から指揮を始めたので、この2拍子を大変重要視した。もちろん、吹奏楽で最も重要な楽曲がマーチだからである。さあ、行進曲を歌いながら、2拍子の練習をしてみよう。鏡を見ながら、ぎこちないところを修正してみよう。自分で ”かっこいい” と思えるようになるまでいろいろ工夫してみよう。

2拍子がマスターできたら、次回は予備打(アウフタクト)の練習をしてみる。

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